子どもの成長の過程で親の存在は子どもの人生を大きく左右することは
皆さんよくご存じだと思います。
今回ご紹介するのは、いつも感情でつい叱ってしまうあなた!
「ダメ!」「もうやめて!」とダラダラと何度も繰り返し同じことを言っても、
叱り方が間違っているとあまり効果がありません。
子供が親の話をよく聞き入れて、間違いを正してくれるようにするには
一体どうすればいいのでしょうか?
それにはちょっとしたコツがあるんです。
いつまでも間違った叱り方をしていると、
その後の子供の人格構築にも悪影響を与えかねません。
正しい叱り方と、そのメリットについて解説していきます。
感情的になってはダメ! “怒鳴る”叱り方はデメリットだらけ
叱るときに一番気をつけなければいけないのは
「感情的になりすぎていないか?」ということです。
親も人間ですから、イライラして
感情をあらわにすることもあるでしょう。
しかし、子供を叱るときに怒鳴る・手をあげるというのは
避けなければいけません。
感情的に叱ることには、大きなデメリットあります。
それは、子供の創造性を失わせる可能性があることです。
子供はみんな、親に絶対的な信頼と愛情を持っています。
とくに胎児のときからずっといっしょにいるお母さんが大好きです。
そんな大好きなお母さんから、
怒鳴る・叱りつける・手をあげるなど厳しい叱り方をされたとき
子供が受けるショックは計り知れないほど大きいでしょう。
子供が思うのは
「大好きなお母さんに嫌われたくない」ということ。
厳しい叱り方をされる経験が続くと、子供は
「これ以上叱られたくない・嫌われたくない」
と思うようになります。
そうして、自分から考えて行動することをしなくなり、
親のいいなりで動くようになるでしょう。
親の言いなりになる子供は
よい方にとらえれば「親の言うことをよく聞くいい子」ですが
悪く言えば「指示がなければ動けない子」、
または「自分で考えて行動できない子」となってしまいます。
我が子が、
自ら考えて行動できる・意見を主張できる大人になることを
願う親御さんは多いですが、これでは将来自立する段階で
つまずくのが容易に想像できますよね。
自分で考えて行動することが求められる近代社会において、
子供がこのような大人になってしまうのは不安に思いませんか?
ですから、
子供の将来を案ずるのであれば怒鳴る・叱りつける・手をあげるなどの叱り方は
今すぐやめなければいけません。
もし心当たりがあるなら、いい機会ですので、いますぐやめましょう。
かしこい子供を育てる“諭す”叱り方とは? 叱り方のコツとメリット
では、子供を叱らなければいけない場面ではどのようにしたらよいのでしょうか?
創造性のあるかしこい子供を育てたいときには
“諭すように”叱る方法がよいとされています。
「諭す」とは、
物事の道理をわかるように話して聞かせることです。
子供が納得して聞き入れるように話をしましょう。
しかし、相手は幼い子供ですから一筋縄ではいきません。
ただ、正論を話して説得してもたくさんの時間を消費して
お母さんも疲れてしまいますよね。
諭す叱り方にはちょっとしたコツがあるんです。
否定文を肯定文に言い換える
「〇〇しないで!」という言い方は、
子供にショックを与え反発心を抱かせるので
実は逆効果なんです。
「〇〇だったらいいよ」の形に言い換えることで、
柔らかい物言いで親の希望する方向に
気持ちを持っていけます。
(例)
誤「こっちで遊ばないで」
正「向こうだったら遊んでいいよ」
理由を噛み砕いて説明
まさに諭すことです。
どうしてダメなのかを、子供に説明しましょう。
ただ説明するだけでなく子供でもわかりやすくかみ砕いて丁寧に説明してあげましょう。
「迷惑だから」「怒られるから」という理由ではなく、
どうして迷惑なのか、なぜ怒られるのかを説明すると
子供が納得しやすいともいます。
(例)
誤「駐車場でボール遊びをすると周りの人の迷惑だよ」
正「突然車が駐車場に入ってくるかもしれないから危ないよ」
子供の気持ちを代弁する
親の言い分を子供が聞き入れられずに
癇癪(かんしゃく)を起こすことってありますよね。
泣いてしまって話ができないときには、
「あなたの言いたいことはつまり〇〇ってことかな?」
と子供の気持ちを代弁した語りかけをしてみてください。
すると
「お母さんは自分の気持ちを認めてくれた!」と子供は思い、
ピタッと泣き止むんです。泣き止まなくてもこちらを見てくれます。こ
子供の意思を肯定せずとも、一回受け止めることは大切で、
これによってさらに親を信頼するようになります。
一旦その場から離れる
説明をしても聞き入れない場合やその場にいると他人の迷惑になってしまう場合は、
子供を連れてその場から一旦離れるのもいい手です。
別の場所に移動することで子供の気持ちをリフレッシュさせ、
抱っこ・手を繋ぐなど、お母さんとのボディタッチで
興奮状態を収めることもできますよね。
子供が落ち着いたら頃合いを見てもう一度話をしてみましょう。
これらの諭す叱り方のメリットは、
・子供自身の反発心を刺激しないこと
・精神的な痛み(ショック)を与えないこと
・言葉の語彙(ボキャブラリー)が増えること
です。
諭す叱り方をすることで、子供の自尊心を傷つけずに
正しい方向へ持っていけるのがこの方法の一番のメリットです。
また、たくさん話をすることで言葉のボキャブラリーを増やせ、
自分の気持ちを伝える方法を学ばせる機会にもなります。
【まとめ】
子供の叱り方ってホント大事ですよね!
その方法ひとつで子供の性格をおおきく左右する可能性もあり、
子育てのなかでもとくに気をつけていきたいポイントです。
子供の言い分を聞きつつ、親の言い分をしっかり話すことで
自尊心もかしこさも育てることができます。
諭す叱り方は、初めはできなくてもいいんです。
できないと気が付き出来るよう努力することで
できる方へ物事がすすんでいきます。
諭す叱り方は、子育てを楽にできる方法でもあるので
ぜひ試してみてくださいね。